数日後……
ジリジリと照りつける太陽の下、私は屯所の庭にいた。
「あっつーい……」
箒を持つ手は、しっとりと汗をかいていて、額を流れる汗を、手拭いで拭う。
すると、屯所の中から総司に呼ばれた。
「杏子ちゃん」
相変わらず体調が優れない総司は、寝間着姿で縁側に立っていた。
「総司、起きてて大丈夫なの?」
「大丈夫だよ、今日はだいぶ楽だし。
それより、杏子ちゃんこそ大丈夫なの?
帰ってきた時、傷だらけだったじゃない」
「う、それは……」
白竜さんと決着を着けて帰ってきたあの日。
私と斎藤さんは、すごく、ものすごーく土方さんに怒られた。
なぜ、こんな大事な事を黙っていたのか。
どうして、1人で危険な所に行ったのか。
私は散々土方さんに怒られた。
斎藤さんも、同じような理由で。
それに、私の着物は、ボロボロになっていたし、斉藤さんも着物に血が滲んでいたから、皆にとっても心配された。
だけど、不思議な事に、私達の傷は全部塞がっていた。
これには、山崎さんも驚いてたなぁ。