天狗娘は幕末剣士




“安心して、あなたは天狗。

 山の神、天狗。

 ここでは、あなたが悲しむことは起こりません”




「え……」




“あなたは山神

 山はあなたの味方です。

 どうか、それを忘れないで”




「私が、山神?

 それに、あなたは誰なの……?」




“私は木霊。

 木の精です。

 そして、あなたは私達の主、山神です”




その言葉を最後に、声は聞こえなくなった。




そして、斎藤さんから光が消えていった。




「斎藤さん!」




「一くん!」




斎藤さんの顔を覗き込むと、さっきとは違い、とても安らかに眠っていた。




その顔があまりにも美しくて、私は少し怖くなった。




「斎藤さん……」




そっと彼の頬に触れてみると……