「……まさか……この俺が負けるとはな……」
「残念だったな、白竜」
「……斎藤……今回は、お前の勝ちだ。
だが、忘れるな……
遠野杏子を狙っているのは、俺だけではない……
全てのもののけが、お前達の敵だ……」
「……ああ、分かっている」
そう言って、斎藤さんは刀を引き抜いた。
そして、そのまま白竜さんはうつ伏せに倒れた。
「斎藤さん!」
私は、起き上がって斎藤さんに駆け寄った。
「杏子」
斎藤さんは、私の名前を優しく呼んで、頭を撫でてくれた。
「終わったぞ、もう大丈夫だ」
「っ……!」
彼の穏やかな笑顔を見たら、また目の奥が熱くなった。
「斎藤さん、私……」
嬉しくて、斎藤さんに手を伸ばそうとすると……


