天狗娘は幕末剣士



必死に止めようとしても、風は止まない。




強い風に翻弄され、私は何度も木々に体をぶつけられた。




「うっ……ああっ!!」




「"風舞・疾風剣" !!」




「?!」




白竜さんがそう言うと、より一層強い風が吹いた。




そして、その風は……




「あぁーっ!!」




刀のように、斬れる風だった。




次々と、私の体に刻まれる切り傷。




風の中にいるうちは、決して終わる事はない。




着物や袴はボロボロになり、髪をまとめていた紐も切れてしまった。




ようやく風が止むと、舞い上がっていた私の体は、重力に従って下に落ちた。




「かはっ……」