天狗娘は幕末剣士



「“人と争ってはいけない” “我々は人を誤解している” “人とは共存できるはずだ”

 そう言って、あろうことか、お前達は人間の味方をしたんだ。

 大勢のもののけが死んでいくなか、お前達は少しも力を貸そうとしなかった」




そう言うと、白竜さんは刀を抜いて私に向けた。




「すべてのもののけが、裏切った天狗を恨んでいる。

 だから、里を滅ぼした。

 それ程、お前は罪深い存在なのだ、遠野杏子」




「……」




何も言えなかった。




単純に、そのお話が悲しくて……




「いいか、人ともののけは分かりあえない。

 お前達は間違っているんだ!」




白竜さんが声を張り上げると、風が吹き荒れた。




「……人ともののけは、分かりあえない……」




「ああ、そうだ。

 俺達と人は、敵同士だからな」




私は、グッと手を握り締めた。




そして……