天狗娘は幕末剣士



「能力も使えないお前が、俺を倒すだと?

 笑わせるな。

 抵抗は止めて、大人しく死ね」




そう言って、白竜さんは私をギッと睨みつけた。




「……っずっと、分からなかったんですけど……

 どうして、殺されなければいけないんですか?

 私には、その理由が分かりません」




目を離さず、私は白竜さんに言い返した。




自分が殺されなきゃいけない理由も、それから里が滅ぼされた理由も、考えたけど、答えは見つからなかった。




すると、白竜さんはゆっくりと口を開けた。




「……天狗一族は、俺達もののけと力を合わせなかった」




「え?」




「数年前、あるもののけの里が人間に襲われた。

 全もののけが、力を合わせ人間と戦争をした。

 だが、里は人の手によって滅ぼされた」




「え……」




「仲間の里は、俺達の里。

 そう思い、すべてのもののけが手を差し伸べていた。

 しかし、お前たち天狗一族だけが、何もしなかった」




「!」




白竜さんは、淡々と話を始めた。