天狗娘は幕末剣士



私が約束の場所に着いた時は、まだ白竜さんはいなかった。




……私、まだ天狗の力が使えないのに、白竜さんと戦って、勝てるのかしら……




そう考えて、私はフルフルと頭を振った。




勝てるかどうかじゃない。




私は……勝たなきゃいけないんだ。




そんな事を思っていると、突然突風が吹いた。




「っ!」




思わず目を瞑り、顔を両手でかばった。




「逃げずに来たな、遠野杏子……」




「白竜さん……!」




目を開けると、次第に風は止んでいき、目の前に白竜さんの姿が現れた。




「潔く、1人で殺されに来たか」




「いいえ。

 私は殺されに来たんじゃありません」




私は真っ直ぐに白竜さんを見据え、ハッキリと言った。




「あなたに勝って、この先の未来を生きる為に、ここに来たんです!」




「ほう……」




「私は……あなたを倒します!」