天狗娘は幕末剣士



嫌っ……怖い……




「助けて……!」




か細い声でそう言うと、浪士達は笑い声を上げた。




「女みてえな声だしやがって、命乞いか?

 情けねえなあ!」




「安心しろ、すぐに楽にしてやるからよお!」




振り上げられた刀から、逃げるようにして私はギュッと目を瞑った。




そして、これから来るであろう痛みに耐えるように、私は体を強張らせた。




けれど……




「うっ?!」




目の前で、浪士の呻き声が聞こえた。




「え……?」




不思議に思って、恐る恐る目を開けてみると……




目の前にいた浪士が、力無く倒れていった。




そして、その男の後ろから現れたのは……




「斎藤さん……!」




浅葱色の隊服を着た、私の大好きな人だった。




「お前ら、彼女に手を出したからには、容赦しないからな!!」