(杏子Side)
「ああっ!」
浪士の刀に押し負けて、私は小太刀を手放してしまった。
「しまった……!」
周りには沢山の浪士達。
私はじりじりと追い詰められていく。
「はあっ……はあっ……」
どうしよう、手元にもう刀は無いし……
天狗の力も使えない……
いよいよ、なすすべを無くしてしまった。
「おらあ!」
「あっ……!」
1人の浪士の刀が、私の頬をかすめる。
「くっ……」
左の頬から血が流れる。
応援を呼びたいけど、土方さん達は来ているか分からないし……
総司はあんな状態だから、とても助けは呼べない。
なんとかして、手を打たないと。


