「平助、先に行くね!」




「あ!ずりぃぞ、総司!!」




総司は颯爽と階段を上がり、2階へと行ってしまった。




平助くんも、後を追いたそうだったけど、敵と対峙中で手が離せないみたい。




「平助くん、私も先に行くね!」




「あ、おい杏子!!」




総司の後を追って階段を上がると




そこには、沢山の浪士がいた。




「わ、わぁ……」




流石に血の気がサァッと引く。




「あれ、杏子ちゃんじゃない」




「総司!」




横を見ると、浅葱色の羽織りを来た大男が立っていた。




「この数……ちょっと多いよね」




そう言うと、総司はカチャッと刀を構えた。




「杏子ちゃん、危ないから下がってていいよ」




「危ないのなんて、百も承知!

 私も戦うわ!」




私も小太刀を抜いて、総司の横に並んだ。