「会津中将御預り浪士隊、新選組。
詮議のため、宿内を改める!!」
大声で討ち入りを知らせた近藤さん。
すると、私の両脇で苦笑が零れた。
「あーあ、なんでわざわざ、敵に討ち入り知らせちゃうかなあ」
そう言って、平助くんがため息を零した。
「でも、まあ、そういう所が、近藤さんらしいよね」
ククッと総司は楽しそうに笑った。
その途端、ドタバタと沢山の浪士達が出てきた。
「ホラ、出てきたよ」
総司がジャキッと刀を敵に向けた。
私も小太刀を抜いて構える。
「うらああっ!」
浪士の1人が、私達に斬りかかってくる。
それを皮切りに、池田屋の中は一気に乱戦状態になった。
「はああっ!」
私も小太刀を使い、浪士にどんどん挑んでいく。