「っ!」
びっくりして、少しだけ体が固まる。
だけど、嫌な気持ちはしなかった。
「お前が居ない間、本当に心配したんだぞ」
「すみません……」
すると、私を抱きしめる腕の力が少し強くなった。
「本当に、無事でよかった」
「斎藤さん……」
彼の腕の中が温かくて、心がじんわりと温かくなった。
斎藤さん、本当は私もう帰ってこれないかと思ってました。
だけど、あなたの言葉が、私を止めてくれたんです。
斎藤さんの声が、私を屯所に帰らせてくれたんです。
「斎藤さん、実は敵と戦ってる時に、あなたの声が聞こえたんです」
「声が、か?」
「はい、『どんなことがあっても、お前の帰りを必ず待っている』って。
だから、必ず帰らなきゃって、思ったんです」


