天狗娘は幕末剣士



そう言って、山崎さんが障子を開けると、驚いたように目を見開いた斎藤さんが立っていた。




「斎藤さん!どうしてここに?」




「いや、その……」




なぜか気まずそうに目を逸らす斎藤さん。




「た、たまたま、偶然ここを通りかかってだな……」




珍しくわたわたする斎藤さんを見て、山崎さんはクスッと笑った。




「斎藤さん、さっきからずっとそこにいたでしょう。

 新選組の監察を、侮らないでくださいよ」




そう言い残して、山崎さんは部屋から出て行った。




彼の姿が見えなくなると、斎藤さんは小さくため息をついた。




「3人を、1人で相手したのか?」




「え……」




あ、もしかして斎藤さん、さっきの話聞いてたのかな……




そんな事を考えていると、斎藤さんは部屋に入り、私の目の前に座った。




「今のお前は力が使えないのだから、無理はするなと言っただろう」




「すみません……」