天狗娘は幕末剣士



山崎さんの部屋に着くと、彼はすぐに傷の手当をしてくれた。




斎藤さんは、私を送り届けた後、土方さんに呼ばれてどこかに行ってしまった。




「よし、これで大丈夫だ」




「ありがとうございます」




でも、いくら山崎さんでも、肌を見せるのは恥ずかしかったな……




体中に包帯を巻いた私を見て、山崎さんは苦笑いを浮かべた。




「しかし、随分と多くの傷を作ったな。

 1つ1つの傷は浅いから、命に関わることは無いと思うが……

 そんなに手強い相手だったのか?」




「いえ、力量的にはそれほどではなかったんですが……」




すると、山崎さんはハッとした顔になった。




「そうか、今は力が使えないんだったな……」




「男の人を1度に相手するのは、やっぱり無理でした」




えへへ、と困った様に笑ってみせると、山崎さんも苦笑していた。




「さて、実は俺も土方さんに仕事を頼まれていてな。

 すまないが、行かせてもらってもいいか」




「はい、ありがとうございました」




「……と、いうわけで後はお願いします。

 斎藤さん」