考えろ、何か突破口があるはず。




私は3人の男の人に囲まれながら、必死に思考を巡らせた。




どうすれば、この人達に勝てる?




私はキッと3人を睨んだ。




「ほう、まだ諦めてねぇみたいだな」




そう言って、1人の男の人が私の喉元に切っ先を突きつけた。




「ガキにしちゃあ、骨のあるやつだな。

 だが、お前はここで終わりだ。

 新選組には帰らせねえ」




「っ!」




男の人が、私に向かって刀を振り下ろした。




私は素早くそれをよけたが、上手く避けきれず、肩に傷を作ってしまった。




「いった……」




そのまま隙をついて、私は3人から距離を取った。




駄目だ、考えてる暇はないみたい。




やっぱり、このまま斬り込んで行くしかない。




最悪、死ぬことになっても、この人達を止められればそれでいい……




そう思った時……




『杏子』




「っ!」




突然、斎藤さんの言葉が頭に響いた。




『俺が、俺達が、お前の帰る場所だ』




あ……




『どんなことがあっても、お前の帰りを必ず待っている』