私はグッと木刀を握り締め、構えた。
すると、平助くんはニッと笑った。
「よっしゃあ!それならこっちも受けて立つぜ!」
平助くんも木刀を握り、私に向けた。
「杏子、1回天狗の力使って打ち込んで来いよ」
「えっ、でも……」
他の人にあの姿を見られたら、流石にまずいんじゃ……
「平気だって。
お前だって、たまには思いっきり動きたいだろ?」
確かに、最近大きな事件は無かったから、天狗の力を使う機会も無かったからなあ……
……ちょっとくらいなら、大丈夫かな。
「よーし、じゃあ行くよ!平助くん!」
「おっしゃ、来い!」
私は静かに息を吸って、意識を集中させる。
そうすれば、背中に翼が……
「……え?」
生え、ない……?


