総司……
「じゃあ、荷物の整理頑張ってね」
いつもの笑顔でそう言うと、総司は部屋から出て行った。
残された私は、しばらくボーっとしてしまっていた。
『僕も斎藤くんも、杏子ちゃんに惚れてるってことだよ』
総司の言葉が、頭の中で木霊する。
2人が私に惚れてる、だなんて信じられないけど……
でも、総司のあの目は本気だったし……
斎藤さんも……?
「……ないない、絶対ないよ」
そう自分に言い聞かせると、少しだけ冷静になれた気がした。
だけど、うるさく鳴っている心臓の音はちっとも静かになってくれなかった。
……こんな状態で、今日から斎藤さんと同じ部屋で過ごすなんて、大丈夫かな……


