困惑している私を総司はジリジリと壁の方に追い詰める。
「っそ、そういう“好き”じゃないって……
どういうこと……?」
「そんなの、1つしかないじゃない。
斎藤くんのこと、1人の男として好きかってことだよ」
「っ!!」
1人の、男の人として……?
そう思ったら、急に心臓が早鐘を打ち始めた。
顔も、かああっと熱くなる。
「どう?杏子ちゃん。
斎藤くんのこと……好き?」
「そ、れは……」
ああ、気付いてしまった。
今までよく分からなかった、この気持ちは、こういうことだったんだ……
私は、思わず総司から目を反らした。
……私、斎藤さんのこと、好き、なんだ……


