天狗娘は幕末剣士



「うん、嫌いじゃないよ」




それを聞いた途端、涙が次から次へと溢れてきた。




良かった。




私は、ちゃんと受け入れてもらえていた。




それが、すごくすごく嬉しくて、涙が止まらなかった。




「泣き虫だなあ、杏子ちゃん。

 昔と全然変わってないね」




「う、うるさあぃぃ……」




涙をぐしぐし拭いながら、私は総司に言った。




「総司ぃ……」




「なあに?」




「……私も……みんなの事が、大好き……」




「うん、知ってるよ」




そう言って、総司は私が泣き止むまで、ずっと頭を撫でてくれていた。




泣きながら、ふと思い出したのは、いつかの近藤さんの言葉。




『杏子くん、今日から新選組が、君の帰る場所だ』




『任務からは、必ず無事に帰ってくること。いいな?』




ああ、そうだ、あそこは私の帰る場所なんだ。




そう思ったら、なんだか屯所に帰りたくなってきた。




皆のいる、温かいあの場所へ……