天狗娘は幕末剣士



斎藤さん!総司も、土方さんも、皆いる!




嬉しくなって、皆の元に駆け寄ろうとすると……




「来るな、バケモノ」




ピシャリと斎藤さんに拒絶された。




あまりにも冷たい言葉に、全身が固まる。




そんな……嘘でしょ……




私が愕然としていると、斎藤さんは刀を抜き、私に剣先を向けた。




他の皆も、次々と同じ様に、私に剣先を向ける。




どうして……




『お前がもののけだからだよ、遠野杏子。

 そして、もののけからも、人間からも拒絶されたお前には、もはや帰る場所などない』




その言葉を聞いて、私は膝から崩れ落ちた。




そして、新選組の皆は、私に背を向けて歩き出した。




嫌だ、置いて行かないで……




そう思って、手を伸ばしても、彼らの背中は遠ざかるばかり。




1人は、嫌なの……




だから……




お願い、行かないで……