天狗娘は幕末剣士



違う、私はそんなことしない。




否定したいのに、私の体は風狸さんから離れようとしない。




早く、早く手を離さなきゃ。




そうじゃないと、本当に風狸さんが……




思わず自分の手を見てみると、血で赤く染まっていた。




これじゃあ、まるで本物のもののけじゃない……




すると、そんな私の心を見透かした様に、白竜さんの声が聞こえてきた。




『安心しろ、お前はもののけだ。

 背中の翼が、何よりの証拠だろう』




その声を聞いた途端、私の背中からバサバサッと翼が生えてきた。




……ああ、そうだった。




これが、私の本当の姿。




私は、天狗。




もののけ、なんだ……




『これで分かっただろう。

 お前はもののけ、人間ではない。

 あいつらとは、生きる世界が違うんだ』




あいつら?




なんとなく、後ろを振り向いてみると、そこには新選組の皆の姿があった。