「おい、どうなってんだよ!」
苛立った様子で風狸が叫ぶも、状況は何も変わらない。
「……言ったはずだ、天狗を甘くみるなと」
風狸をじっと見ながら、白竜はポツリと言った。
その途端、ブワッと強い風が吹いた。
「ぐっ……なんだよ、この風!!」
風狸は吹き飛ばされぬように身構えた。
強い風は俺の所にまで届いた。
しっかりと身構えなければ、すぐに飛ばされそうだった。
「風狸、お前は天狗をナメすぎた」
風に吹かれても、なお動じることのない白竜。
長い髪が、風に煽られ大きくなびいている。
「あいつらが、お前達と同じ様に、風を起こすことしか出来ないと思ったら、大間違いだ」
白竜がそう言った途端、風の威力が強まり、風狸が吹き飛ばされた。
「うおっ!」
高く高く、風狸の体は舞い上がった。
しかし、すぐに風はピタリと止んだ。


