天狗娘は幕末剣士



なに、この人の目……




とっても冷たくて、なんだか怖い……




彼は長い白銀の髪を後ろで1つにまとめている。




背も高くて、顔も整っているから、あんまりもののけらしくないけど……




たぶん、この人も、もののけなんだと思う。




「白竜さんは、竜の一族の長なんだぜ?」




「竜?」




「ああ、そうだ。

 もののけの世界で一番の風の使い手、それが竜の一族だ。

 あ、ついでに言っとくと、俺は風狸(ふうり)。

 風を使う狸ってとこだな」




竜のもののけに、風を使う狸……




私以外にも、風を使うもののけがいたんだ……




「さて、そろそろ本題に入らせてもらおう。

 遠野杏子、お前にはここで死んでもらう」




「っ!」




白竜さんの突然の言葉に、私は小太刀を抜いて身構えた。




「おいおい、やめておけよ。

 お前じゃ俺達を倒すのは、無理だぜ」