「……杏子ちゃん?」 「えっと……薬、そう、薬を買いに来たの!」 「薬?」 「うん、ちょっと特殊な薬で……それで京に来て、昨夜襲われそうになった所を、斎藤さんに助けていただいたの」 「ふーん」 総司は、それ以上何も言わなかった。 「しかし、杏子くんも18になったのかあ。 時が経つのは早いものだなあ。 だが、薬を買いに来たということは、故郷の母上に、何かあったのか?」 その言葉に、一瞬ドキリとした。 お母さん…… 「……母は、元気です。 何もありませんよ」 私は無理に笑顔を作った。