天狗娘は幕末剣士



「やはり、杏子が狙いか……。

 悪いが、ウチの隊士をやるわけにはいかない」




「……遠野杏子を渡せ」




「話にならないな……行くぞ、平助」




「おう!」




そう言って、2人はもののけ達に斬りかかって行った。




彼らに続いて、他の隊士さん達も飛び込んで行く。




……って、私もボーっとしてる場合じゃない!




「っわ、私も行かなきゃ!」




小太刀に手を掛けようとすると、その手を突然後ろからパシッと摑まれた。




「え……?」




振り返ると、そこにいたのは狐のもののけ。




いつの間に!!




「は、離して!」




振り払おうとしても、もののけの力はちっとも弱くならない。




「遠野……杏子……」




そう呟いて、もののけは私に向かって刃を立てた。




どうしよう、このままじゃ殺されちゃう!!




「いやっ!離してぇ!!」




叫びながら必死に抵抗する。