天狗娘は幕末剣士



「……ど、どうですか?斎藤さん」




私が斎藤さんを見上げると、彼はスッと目を逸らした。




「少し気になる所はあるが、似合っていないわけでも、ない……」




「え……」




「……かわいらしいと、思う」




ボソッとそう言った斎藤さんの頬が赤く染まった。




かわいいって……




斎藤さんが、かわいいって言ってくれた!




「っあ、ありがとうございます!」




顔が赤くなり、思わず私は下を向いた。




うわあああ……嬉しいけど、なんか恥ずかしいな……




「良かったね、杏子ちゃん」




「えへへ」




すると、そこへ山崎さんがやって来た。




「ああ、良かった。

 もう着替え終わっているね、杏子くん。

 あんまり遅いから、心配したよ」




「あ、すみません!」




そうだ、着替えたら山崎さんに見せに行くことになってたんだった。




「どれ、沖田さん少し手を退けてくれますか?」




山崎さんが言うと、総司は大人しく私から手を離した。




「……うん、大丈夫そうだな」




「ありがとうございます」




「それじゃあ、今度から隊務をする時はこれを着てくれ。

 この服は、土方さん達の羽織と同じようなものだからな」




「分かりました」