天狗娘は幕末剣士



「お久しぶりです、近藤さん、土方さん」




総司と斎藤さんに連れられて、私は2人のいる部屋にやってきた。




2人は私を見ると、そろって目を丸くした。




「杏子、なのか……?」




「はい!」




満面の笑みで返事をすると、土方さんの顔が綻んだ。




「そうか、久しぶりだな!杏子!」




笑った土方さんは、とても美しい。




昔は、女性のようだ、とも言われていた。




そんな彼が新選組の副長、土方歳三さんだ。




「杏子くん、本当に久しぶりだな!元気そうで何よりだ!」




優しく笑った彼こそが、新選組局長の近藤勇さんだ。




「まさか京で杏子くんに会えるとはなぁ」




「しかし、なんだ。随分似合わねえ格好してるじゃねえか」




「あ、これは、まあ、身を守る為といいますか……」




私は、あはは、と笑って誤魔化す。




「そういえば、なんで杏子ちゃんは京まで来たの?」




「え?」




「杏子ちゃんの故郷からここまでって、大分遠いよね。

 何か大切な用事でもあったの?」




小首を傾げる総司。




「あー、えっと、それは……」




私は、俯く。