天狗娘は幕末剣士


「え?!」




彼女の顔に、もう悲しみの色は無く、それどころかどこか吹っ切れた様な表情をしていた。




「で、でも、それじゃあお梅さんまで……」




「私は、どうなっても構わないわ。

 だけど……最後の最後で、愛する人の手を離すような事はしたくないの。

 きっと、とても後悔してしまうと思うから……」




「お梅さん……」




「だから、私は命の果てるその瞬間まで、あの人の傍にいるわ」




「……どうして、そこまで出来るんですか……?」




それは、心の底から出た、私の本音。




その質問に、お梅さんは照れたように笑って、こう答えた。




「あの人を、愛しているから、かしら」




「!!」




「私は、あの人に一生ついていくって決めたの。
 
 たとえ、死んでしまうとしても、私はずっとついていく。

 絶対に、離したりしないんだから」




……ああ、この人は本当に心から芹沢さんを慕っているんだ。




彼女の言葉を聞いて、そう思った。