天狗娘は幕末剣士


町まで来た私たちは、甘味処に入った。




「わあ、ここのお団子おいしーい!」




注文したみたらし団子を、お梅さんは美味しそうに頬張っている。




だけど、私にはぼんやりとした味にしか感じない。




「お侍さん?

 どうなさったんですか?」




「あっ、いえ……」




話さなきゃ、彼女の……命に関わることなんだから。




「あの、お梅さん。

 突然で、驚くと思うんですけど……」




「はい」




「今夜……いえ、今後新選組には近付かないでください」




私がそう言うと、お梅さんはキョトンっとした。




だけど、すぐにフッと笑った。




「どうして?」




「っ!」




「ねえ、どうして?

 お侍さん」




「それはっ……」




「言えないの?」




私は、俯いてしまった。




どうしよう、芹沢さん暗殺は極秘事項。




あんまり言いたくない。




誰が何処で何を聞いてるか分からないから……