ドキドキドキドキ……


この状況はよくわからないんだけど
こんなカッコいい男の子に手を掴まれて
歩いてる状況についていけず



私の顔は熱くて熱くて
きっと今ゆでダコ状態だと思う。


しかも、昨日まで武田くんが気になってたのに今は今井くんの事で頭の中いっぱいだよ。


今井くんは私の事を空き教室まで連れて来て、私をその中へ入れると自分も入って扉をバンッと閉めた。


ビクッ!!


私が恐る恐る顔を上げると
複雑な表情で私を見下ろしてきた。


そして優しい口調で話始めた


「ねぇ、橘?
さっきなんの話してたの?」


さっきの話?


ここなら今井くんにしか聞かれない〜言ってもいいよね?



「えっとね、リンカの事よ?
リンカと今井くんが付き合ってるのか?って。みんな気になるみたい。
ほら、2人はとてもお似合いだから。」



「んで、なんて答えたの?」


「リンカからはそういう話は聞いてないよ?って。
あと、知りたいなら本人に聞いてごらん?って」


「橘は気になる?」


「え?」


「だから、橘はどう思う?」


「うーん。わからないけど…
2人はとてもお似合いだから
付き合ってたら
素敵なカップルだと思う……」


チクッ


自分で言ってて、なんだか胸が痛い。


こんな私に、優しくしてくれる今井くんが私は気になってるんだ…きっと。


でもこの気持ちを恋心に変えては絶対ダメ。