「蝶は嫌い
 
だつて何だかけばけばしいのですもの」
 
 
 
「蛾は好き
 
だつてなんだか優しいのですもの」
 
 
 
さふか・・・
 
 
 
あなたはきつと蛾になって
 
その優しい顔で私を見ていたのですね
 
もう少し
 
早く気付けばよかった
 
 
 
掌に残る鱗紛と
 
なにやらどろうりとした緑色を見つめて
 
私はぽつりんと呟くのです
 
 
 
「私は
 
 
蝶の方が好き」