case2-大学生

《まだなの…どうして来てくれないの?…》

新築1LDKのマンション、そのバスルームで一人の女性がカミソリ片手に座り込んでいた。

彼女の名前は亜紀。私立大学の教育学部2年生。特別容姿に恵まれているわけでもなく、成績が良いわけでもない平均的な女子大生。

平凡な家庭に生まれ、平凡に育った彼女はこれからその平凡な人生にピリオドを打とうとしていた。