「柏原くん、ちょっといい?」
夜の空気が冷たく澄んでいる。
珍しく紀香が祥太郎の家を訪ねてきた。
「どうしたの?」
祥太郎は少し驚きながら紀香を見つめる。
「あのさ…」
紀香は言いづらそうに祥太郎の顔をチラッと見て俯いた。
「何?何かあったの?梓の事?」
祥太郎はチラリ、と梓の部屋を見る。
明かりがついていなくて暗い。
1階にでもいるのだろう。
「うん、梓。
野球部の子に気に入られて告白されたんだって。
…彼氏がいても俺の気持ちは変わらないって言われたらしい」
祥太郎はやっぱり、と思う。
先日から梓の様子がどうもおかしい。
「それで、梓は?」
妙に落ち着いている祥太郎に違和感を覚えつつも紀香は口を開いた。
「今のところは柏原くんって言ってるけど、私、なんか不安で…」
そっと祥太郎の顔を見上げると。
祥太郎はすまなさそうな顔をして
「そっか。
わざわざありがとな」
切なそうに笑う祥太郎を見て紀香は胸が痛くなった。
夜の空気が冷たく澄んでいる。
珍しく紀香が祥太郎の家を訪ねてきた。
「どうしたの?」
祥太郎は少し驚きながら紀香を見つめる。
「あのさ…」
紀香は言いづらそうに祥太郎の顔をチラッと見て俯いた。
「何?何かあったの?梓の事?」
祥太郎はチラリ、と梓の部屋を見る。
明かりがついていなくて暗い。
1階にでもいるのだろう。
「うん、梓。
野球部の子に気に入られて告白されたんだって。
…彼氏がいても俺の気持ちは変わらないって言われたらしい」
祥太郎はやっぱり、と思う。
先日から梓の様子がどうもおかしい。
「それで、梓は?」
妙に落ち着いている祥太郎に違和感を覚えつつも紀香は口を開いた。
「今のところは柏原くんって言ってるけど、私、なんか不安で…」
そっと祥太郎の顔を見上げると。
祥太郎はすまなさそうな顔をして
「そっか。
わざわざありがとな」
切なそうに笑う祥太郎を見て紀香は胸が痛くなった。


