陽菜がいなくなってから、拓人君の手首で脈をはかる
「速いな...」
聴診がしたくて、服の中に手を入れる
喘鳴がすごい...
「拓人君~拓~人く~ん」
喉が見たくて拓人君に声をかけてみる
が、起きる気配がない
仕方なく体を揺さぶって起こした
「ん...んん~?鈴木先生?ケホッケホ」
「そう。大丈夫?熱高いけど」
「あっ、わざわざありがとうございます。」
「うん。そんでさ、扁桃腺見たいから、口開けてくれる?」
「....はい」
「うん。そうそう。」
「んーはれてるねーねぇ、拓人君さ、ルゴール塗りにうちの病院こない?」
うちの病院とは俺が働いている鈴木小児内科のことだ
「....」