「はぁ……」
「どうしたの?拓人……さっきから、ため息ばっかりだよ」
「……なんでもない」
「なんかあったの?」
「別に……」
家に帰ってくるなり、ソファーに倒れこんだ拓人
心配になって額に触れてみても、熱はない
晩ごはんができて、向かい合って椅子に座るんだけど……
手をつける様子のない拓人
「……食べないの?」
「ん?あぁ、今日、帰りにさらっと食べてきたから……」
え?今日は、私と車で帰ってきたでしょ?
嘘をついているのか、記憶がおかしくなっているか……
「ねぇ……」
「なに?」
怒ったように返事をする拓人
「怒ってる?」
「別に」
「おこってんじゃん」
私は……拓人に隠し事がある
お腹にいる子が……__________