「冗談だよ。中学最後の夏、記念の一枚に、お前も参加させてやろうと思って」


微笑んだ顔。



あたしの頭に手をのせた。




ぽんっ…って…




まるで

『心配すんな』

って言ってるみたい。






なんでそんなに優しいの?





「行くぞ。海好きなんだろ?
亜海の"海"」




あたしの前を歩く、その背中が広くて…




いつの間に大きくなったんだろう。



「亜海?どした?」




ほんとはずっとそばで見ていたい。





「亜海?」



覗き込む顔にさえ、触れたいと思った。




離れたくないよ…



「好きだよ…空斗…」