あたしと空斗は幼なじみ。
親どうしが仲良くて、あたしたちは小さい頃からずっと一緒にいた。
まるで兄弟のように。
泣き虫でわがままなあたしは、いつも空斗を困らせてたね。
名前にも意味があるらしい。
空と海のように、そばにいれますように…
昔から空斗のことが好きだったあたしは、単純にそのことを喜んでた。
でもね?お母さん、
空と海は確かに近くにいるけど、混じりあうことはないんだよ?
その証拠に空斗は、
あたしを女としてなんか見てない。
今まで、ずっと、あたしは空斗のかわいい妹。
同い年だけど。
「どうした?切ない顔して」
空斗の言葉で我にかえる。

