「 あいつは、悪い奴だ 」
「 どこかへ行ってしまえばいいのに 」
「 疫病神め 」
陰口叩かれて辛いことも、
馬鹿みたいに強がってるだけだってことも、
あたしが1番知ってるよ。
「 恐くなんてないさ 」
そういって、ふっと笑う姿は、
とてもとても、寂しそうで。
とてもとても、臆しているようで。
「 俺は1人でも大丈夫 」
1人じゃないよ。
あたしがいるよ。
どうしてあたしを無視するの?
「 やくざな不良は葬らなきゃ 」
花瓶に生けられた彼岸花を持って、立ち竦む彼に、
そっと1つの花を握らせる。
銀色に輝く葉を持つ1つの花。
その名は、ダスティーミラー。
花言葉は、
ーーー「 あなたが世界中を敵に回しても、あたしは傍にいるよ 」
あなたを支えます。