満月の夜は、ご注意ください。





そこには、手紙を書いたであろう本人達。



リーダーっぽい人とその他大勢。



「あっ、手紙っ…読んでくれたの?じゃあ行こっかぁ?」


爪を立てて手首を強く掴んで引っ張ってくる。


長い、派手なネイルをした校則違反であろう爪が食い込む。

 

痛い………痛い……………っ!



「菜美……っ!」



実梨が私の反対の手首を掴む。


「はぁ?あんた離せよ」


「私、今日一緒に帰る約束してるんで離すわけにはいかないです!」


全力で私の手首を引っ張り合ってる。


手がちぎれそう……っ!



「あれ、あんた……いや、君って……花井実梨ちゃん…ですか?」



いきなり、口調が変わって力が抜かれる。


どうした、ファンクラブの人…?!



「そ、そうですよ?」


きょとんとしたように、首をかしげてる実梨。


どうしたっ?!


「えっ?!す、すいません!邪魔しちゃいましたねっ、さようならっ!」


手をブンブンと振ってなんか送り出してる…。


何があったんだろ?!



校門をスタスタと通り過ぎて人が見えなくなる。


「助かったね!やったね、菜美っ!」


キラキラした笑顔を向けてくる。


「ねっ、さっきの子……どうしたの?」


「多分、私のファンクラブに入ってる子じゃないかな…?」


覚えてないけど、と言いながら笑ってる。


「だからいきなり態度が……!」


「かけ持ちしちゃダメなのになぁ~…」


「ありがとう……実梨……!」


「全然っ!………あっ!」


いきなり大声を出して、目はキラキラしてる……


もしかして?



「き、き、木戸先輩ぃ……っ!」



「どうも、花井さんっ、菜美ちゃんっ」



……やっぱり。