満月の夜は、ご注意ください。





放課後まで……あと5秒……


4……3……2……1……っ



キーンコーンカーンコーン……



あー、やっと帰れる……!


もうこの際、委員会は行かなくても……っ


「菜美ー、帰ろー!」


「うん!行こ行こ!」


走って下駄箱まで向かう。


チャイムが鳴ったばっかりだから、廊下には誰1人いない。


靴に履き替えようとして扉を開けると……



……なにこれ、手紙?



ラブレター?!な、訳はないんだけど、



果たし状みたいな?やだな………。



とりあえず、開けてみよ……



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しのざき なみ 


ねぇ、さっきはどういうつもりだよ


しのざき、


のんびりいえにかえるんじゃねぇよ


ざんねんだな、こうかいするなよ


きてなかったら、ともだちをころす




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なんでひらがな?



しかも殺すって?



や、実梨のファンクラブがつきまとってるから無理だと思うけど……。



「どうしたのー?」


「わっ!」


驚いて手を離して、手紙はひらひらと地面へ落ちていく。


それを拾い上げて読み始める実梨。


「ひらがな?漢字書けないのかな?」


真顔で心配してる実梨……。


「殺すって書いてあるんだけど………」


「あー、それなら大丈夫!」


ニッコリと笑ってピースしてる。


「よ、余裕そうだね……」


なぜかもう1度手紙をまじまじと見てる。


どうしたんだろ…。


「あっ!1番始めの文字だけ縦に読んでみて!」


何かに気づいたかのような反応。


とりあえず、上から読み上げてみる。


「うん?……し、ね、し、の、ざ、き……」


死ね篠崎……って事……。


「小学生じみた事やるもんだね……」


「ねー……」


余裕そうに返事しておきながらも、心臓はドクドクしてる。


これは……行った方がいいの?


でも行ってどうなるの?



文句言われるだけ?



どうしよう………。



「あー、篠崎ー、ちょうどいいじゃん。」


「うっわ………。」



驚きのあまり本心が声に出てしまった。