はぁ、嫌なこと思い出しちゃったなぁ…。



そういえば、最近は男の子と関わってる気がする………。



“恋”


なんて感情を持たないように……。



はぁ、とため息をつきながら体育館へともう一度足を踏み入れる。


と、しゃがみ込んでいる木戸さんが見えた。 


なにやってんだろ。


それより、なんでココにいるんだろ?!


バスケ部以外今日は立ち入り禁止なのに?


それと、ちゃんと謝ろ…。


「………木戸さん…?」


私が声をかけると体をビクッとさせた。


そして、私の顔を見た後に肩を落とした。


「……あっ、あの!ごめんなさい!」


「………いいって」


「私、もう先輩に関わらないので、許して下さい!」


頭を下げて謝る。 


これで、同じアパートでも関係ない。


同じ高校でも関係ない。



「………っ……ふっ……!」 



頭を上げると、お腹を抱えて木戸さんは笑っている。


「私、謝ってるんですよ?!」


「いやー、必死だなぁって……ははっ…!」


笑い泣きしている。


……なんでだろ?


「許してもらえますか?」


「……じゃあ、2つ条件守って?」