満月の夜は、ご注意ください。




え?



付き合ってなんか……ないのに……




大狼君が本気にしてないといいけど………。




ゆっくりと大狼君を見ると、


驚きを隠せていなかった。





「………って言ったらどうする?」




長い長い沈黙の後に、イタズラっぽく笑っている木戸先輩……。




「いや、別に……何も……」




目をそらしながら、言葉を濁している。



………どうしたんだろ…。




「ふーん?あ、そろそろ帰ろっかー」




「あっ………はい、そうですね……」





「先輩っ、あの……実梨は……」




さっきから居ない。


大狼君と一緒に回ってたんじゃなかったっけ…。


まさか、迷子とかじゃないよね?!





「さっきまで一緒に居たんだけど……」



「私っ、探してきます!!」




走って、携帯を耳に当てながら実梨を探す。


もうすぐ閉園だからか、人があまりいない。




『もっ、もしもし?菜美っ』



「実梨っ、今どこにいるの?!」



『私は………観覧車の所にいるけど……』



「もう帰るんだけど、門まで来れそう?」



『ごめん、分かんない!』



「じゃあ今から行く!一歩も動かないでいてね!」




大きな大きな観覧車めがけて、全力疾走。



実梨の声、震えてた。



きっと、何かあったんだ………。