すると、部屋の中から話し声が聞こえてくる。


「あれ、透先輩?!」


「晃太かよー、なんだー…」


まさか……知り合い?!


「どうしてこのアパートに……?」


「俺んち、ここの上だから!」 


「あっ、俺はここの下!」


なんやかんやで盛り上がってる2人。

そんな会話を聞きながらハンバーグを部屋へ運ぶ。


「できたよー」


「おー!美味しそう!」


と、大狼君。


「け、ケチャップは嫌だからな!」


と、木戸さん。

ぶつぶつ言いながらも、目がキラキラしている。


「じゃ、いただきまーす!」


「いただきまーす」


2人は、ほぼ同時に口にハンバーグを運ぶ。


………どうかな。


「やばい、すごく美味しい!」


素直に次々とフォークを動かす大狼君。


「ふ、普通だなっ!」


そんなことは言いつつも、すごい勢いで食べている木戸さん。

 

………素直になれ…。