満月の夜は、ご注意ください。




「……菜美ちゃんっ?」



そんな幸せなオーラが一瞬で固まった。



え?!



木戸先輩の声が………。



した?したの?したような気が……?



「気づいてなかったの?!さっきから晃太の隣に居たのに……なぁ!」



「ですよね、居ましたもんね!」



横からひょっこりと出てきたのは、木戸先輩。



居たの?!

 

あぁ……知らないで真っ赤になってたのか……



「………菜美、聞いてる?」



「えっ?!」



急に大狼君が私の顔を覗くもんだから、変な声が出る………!



え、なんなの?!



大狼君には何があったの?!



「………あ、俺ちょっとご飯食べてくる!」



いきなり、木戸先輩はその場から逃げるかのように離れていった。



なんで居なくなるの?!



え?!



良くない話なの?! 




なんか、聞きたいけど聞きたくない!!




「菜美………っ」




ガシッと私の肩を掴んでじっと見つめてくる。



え、え、ええっ?! 



な、何っ?!




「………ごめん…っ!」




え………。  



「俺……菜美は悪くないのに……何か変な態度とったりしちゃって….…」



「やっ、私は……っ」



「……菜美は……違うのに………。」





…………違うって……何…?




「…………………とにかくっ…ごめん…っ」


 

謝る大狼君の瞳には、悲しみが奥深くに潜んでいるような気がした。



………違うって……言ったよね……?




それが関係あるの………?




「ねぇ………違うって………どういう事……?」




もう、もやもやしたくない。


でも、もやもやするのは自分だけ。



だけど、


何かに不安を持ちたくない……。




自分勝手だけど、これだけは聞かせて。