「島崎!これ先生の机においといてな」

そう先生に渡されたのは宿題のノート

他のクラスに教えにいくから忙しいらしい

そんなのこっちだって次、移動教室で忙しいっつの

自分のことぐらいしっかりやれよ

「美桜ー、早く理科室行こー」

「あー、ごめん!これ職員室に持ってかなきゃいけないから、先行っててー」

「手伝おうか?」

「大丈夫大丈夫!」

とっとと持ってこ。

(キーンコーンカーンコーン)

うっわ、やばい予鈴だ、急がないと

そう思い走った瞬間──

バン!!!

誰かとぶつかった

「うぉっ、わりぃ、大丈夫?」

ぶつかった相手は橘くんだった

うわっ、やっばい

「あ、大丈夫です!すみません」

そう言って、ノートを拾って持ってこう

とすると

「これ、職員室だよね」

と、橘くんがノートを持ってくれた

ジェ、ジェ、ジェントルメン!!!

感動しながらも、橘くんの後を着いていく

こんな近くで橘くん見たことなかったもんなぁ

うわぁ、橘くんの隣歩いてるとか夢みたい…!

近くで見ると、整った顔立ち、たくましい背中、細くて骨ばってる綺麗な手、ありとあらゆるものがかっこよく見える

って私変態みたい!あーもう、私何考えてんだよ!私の馬鹿!バカあほドジまぬけ変態!

そんなことをしてるうちに、職員室についた

「あ、ありがとうございました!」

「おうw さっきはぶつかって悪かったな、んじゃ。」

優しいな。橘くん。

そう思いながら、歩いてく橘くんの後ろ姿を見てた

ってやばい!そんなことしてる暇じゃなかった、授業とっくに遅れてるし!

理科室に走ってった