〜ザァァァ〜

静かに波を打つ海。


あたしの名前は松本小春。16歳。

今日もひとりで夜の海に来ている。

見上げれば満点の星。


あたしが唯一、自分らしく出来るところだった。

季節はまだ春。


誰一人いない浜辺であたしはただ星を眺めていた。

夏になるとカップルや夜遊びの人たちであたしの居場所じゃなくなってしまう。

そんな不安を抱いていた。


−次の日−


「小春ちゃん!おはよう!」

あたしに気ずいた友達が話しかけてきた。