すずめ日記

1人始めた店の掃除。

手伝う人が1人増え2人増えていき、学生も従業員もバイトも皆で行うようになった時には、嫌がらせも殆どなくなっていた。

新聞配達を始めて2年近くなっていた。


その年の2月。

神戸港に船が着き、僅かな時間を割いて大阪に訪ねて来てくれた父。開口一番、「まさか2年間、やり遂げるとは思わなかったよ」と静かに笑った。

「お父さんの娘だもん!」ただ、一言自慢気に応えた。

「人生は積み木のようだな。1つ1つ自分で積み重ねていかなければ幸せは築けない。途中で投げ出して崩してしまえば、また1から積み直しだ。これからが本番だな。息抜きに1度、帰ってきなさい。お母さんも待ってるぞ」

久しぶりの父との会話。出発日と変わらない厳しくも凛とした父の顔が優しく微笑んでいた。