「楽しかった!」
「そうか」
素っ気ない返事だけど
表情は嬉しそう。
「...今日一番連れてきたかったのはここ」
「ここ?駅?」
すると、音楽が鳴り出した。
駅の大きな木に光が灯る。
「わぁ!イルミネーション!」
「綺麗だろ?これ、一緒に見たかった」
「あ、ありがとっ」
「本当はクリスマスに見たかったけど、合宿が入ってるんだ」
侑斗は野球好きで、
誰よりも努力してきてたから、
確かな実力もある。
だから、県が主催の野球の特別合宿に行くことができる。
「...一緒に見れてよかった」ボソッ
「何て言った?」
「何も言ってないしー」
一緒にこれて良かったなぁ...

