...会話がない
何か話さなきゃ...
「侑斗っ」
「ん?」
「あ、えっと...今日の侑斗何か、違うね...?」
私、何言ってるの!?
あー...絶対変だって思われてる。
「お前もだろ(笑)」
「こ...これは!朝急いでて...
お姉ちゃんが...」
「へぇ」
「何よ!」
「...似合ってる」
「え...」
「早く行こーぜ」
今似合ってるって...
すごく...嬉しい。
「ってか、早い!」
「うっせーなぁ...ほら」
「ん?」
何で左手?
「何でそういうのはわかんないかな」
そう言って私の右手を握り締めてきた。
力強いけど...
「痛い」
「黙れ」
そう言いながらも緩めてくれる。
私も握り返した。

