「そんなこと言ってどうなる」

叔父の低く重たい声。

「でも、いずれは知ることになるのよ?」

今にも泣きそうな震えた声の叔母。

「今は結生ちゃんのこと言わなくてもいいだろう」

「いつまで田島さんにお世話になるの?血だって繋がってない赤の他人なのに…」

「結生ちゃんは1人暮らしだ」

結生?誰だよ、それ。

「奏汰と同い年じゃない!女の子よ?危ないじゃない」

「うちに連れてくるのか?東京の方が不便はないだろう」

「奏汰と双子なんだし、少しは一緒に…」

「今は、奏汰も結生ちゃんも学校になれてきてるじゃないか。何を今更」

段々と声を荒らげる叔父。

ガチャ

「奏汰?」